■自己破産の手続と効力
自己破産は、債務の返済が不可能となった場合に、裁判所での手続きを経て債務の免除を受ける制度です。
自己破産手続は、債務者が裁判所に申し立てることによって開始します。申立て書類を提出すると、裁判官や弁護士との面接が行われ、債務状況の調査が行われます。そして、債務者が分配すべき財産を持っている場合には破産管財人の選任と財産処分が行われ(少額管財事件)、分配すべき財産がない場合にはそのまま免責手続きに進みます(同時廃止)。
自己破産をすると、基本的に全ての債務の支払いが免除され、借金をリセットすることができますが、清算の際に不動産等の財産は競売にかけられることになります。また、自己破産の後7年~10年程度はローンを組んだりクレジットカードを利用したりすることが難しくなります。
■自己破産と奨学金
奨学金も債務の一種ですから、奨学金の返済が終わっていない状態で自己破産すれば、返済義務が免除されることになります。
ただし、保証人への影響については注意する必要があります。奨学金を借りる際には、保証人を立てるのが通常です。保証人は、本人による返済が難しくなった時に肩代わりする立場ですから、本人が自己破産して免責を得た場合には本人に代わって奨学金を返済しなければなりません。
自己破産をすると奨学金の返済はどうなる?
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