まず、自己破産とはどのようなものなのかについて簡単に見ておきましょう。自己破産とは、債務者自らが裁判所に対して破産手続きを申請することをいいます。そして、破産手続きとは債務者(破産者)のすべての財産を適切な方法で売却し、得られた金銭を債権者に分配する手続きをいいます。このように、自己破産は、裁判所の下で自らの債務を処理するという制度です。
自己破産をすると、破産者の財産(これを「破産財団」といいます)は破産管財人に専属することになります(破産法78条1項)。つまり、破産者は自らの財産を処分したり使用したりすることが制限されるわけです。
また、破産者として官報に掲載されることになります。これは何を意味しているかというと、自らが破産しているという事実が公に出ているということです。一般の人であれば、官報をチェックすることはほとんどないですが、不動産屋や信用情報機関の人は見ることがあります。これは貸したお金の弁済能力があるかどうかを査定するためです。ですので、破産をした場合にクレジットカードを作ったりローンを組めなくなる可能性が高くなると言えるでしょう。
このように、自己破産は債務の処理ができるというメリットがありますが、以上のようなデメリットも存在します。債務を整理する方法として、自己破産の他にも債権者と交渉するなど、自己破産をしなくとも債務を整理できる方法が残されているのであれば、そちらを選ぶことをお勧めします。
ひろせ法律事務所は中央区、港区、渋谷区、新宿区、台東区、市ヶ谷、四谷、半蔵門、九段下、桜田門、日比谷、大手町、神保町といった東京都のほか、周辺の神奈川県、千葉県、埼玉県を中心に債務整理についてのご相談を受け付けております。債務整理の他にも、離婚、相続、遺言、成年後見、刑事事件、不動産といったトラブルにも対応します。また、顧問弁護士に関するご相談も受け付けております。お気軽にお問い合わせください。
自己破産後にローンは組めるか
ひろせ法律事務所が提供する基礎知識
-
遺言に関する相談を弁護...
遺言に関する相談を弁護士に依頼することで、以下のようなメリットがあります。 ■遺言公正証書作成に必要な...
-
自己破産ができない場合...
自己破産とは、裁判所が債務者に支払い能力がないと判断した場合に、支払いが難しくなった借金などの「負債の...
-
将来受け取る退職金は財...
夫婦が離婚をする場合に、紛争になってしまいがちな取り決めとして、財産分与があります。 中でも、退...
-
民事再生(個人再生)とは
債務整理の1つに「民事再生(個人再生)」と呼ばれる方法があります。 個人再生とは裁判所を通じて借金を...
-
【弁護士が解説】相続放...
相続財産には、預貯金や不動産だけでなく、借金などの負債も含まれます。 相続財産が借金などの債務で...
-
遺言とは
被相続人の最終の意思表示を遺言といいます。 遺言は、被相続人の最終の意思表示ではありますが、それは死...
-
遺言が無効になるケースとは
一般的に、遺言は遺言者の死亡の時からその効力が生じます(民法885条1項)。しかし、遺言者の死亡後に遺...
-
調停離婚
調停離婚とは、当事者の申し立てにより、家庭裁判所の調停によって離婚を成立させる方法です。 たとえ離婚...
-
公正証書遺言の作成方法...
公正証書遺言とは、公証役場において、証人2人以上の立ち会いのもとで公証人が作成する遺言のことを指しま...
よく検索されるキーワード
-
成年後見・高齢者後見に関するキーワード