経済的DVは、殴る・蹴るといった身体的暴力とは異なり、外から見えにくい問題です。
特に近年は、夫婦共働き世帯の増加により、経済的DVの形態も多様化しています。
今回は、経済的DVに該当する可能性がある行為を解説いたします。
経済的DVとは
経済的DVとは、生活費を渡さない、収入を一方的に管理するなど、お金による支配によって相手の生活基盤や経済的自由を奪い、精神的に追い詰める行為です。
夫婦間には互いに生活を支え合う扶助協力義務があるため、正当な理由なく生活費を渡さないなどの行為は、この義務に反する問題行為となり得ます。
また、長期間の同居や生活実態から事実婚と認められる関係においても、夫婦に準じた関係として同様の問題が生じ得ます。
経済的DVに該当する可能性がある行為
経済的DVに該当する可能性がある行為は、以下の3つです。
- 必要な生活費を渡さない
- 働くことを制限する
- 浪費を繰り返して家計を圧迫する
それぞれ確認していきましょう。
必要な生活費を渡さない
十分な収入があるにもかかわらず、配偶者に必要最低限の生活費すら渡さない行為は、典型的な経済的DVです。
たとえば、食費や子どもの教育費が足りない状況でもお金を渡さない場合などが挙げられます。
夫婦には法律上、収入に応じて婚姻費用を分担する義務があります。
そのため、お互いに収入があるにもかかわらず一方だけが生活費を負担し続ける状況は経済的DVにあたる可能性が高いです。
働くことを制限する
配偶者に対して、特別な事情なく働くことを制限する行為は経済的DVに当たる可能性があります。
就労は経済活動の自由として憲法で保障されている権利であり、それを阻害することは配偶者であっても許されません。
暴言が日常化すると自己肯定感が低下し、支配関係がさらに強まるため注意が必要です。
浪費を繰り返して家計を圧迫する
配偶者が、自分の趣味やギャンブル、過度な買い物などに収入を使い込み、家庭の生活費が不足する状態を放置する行為も、経済的DVに該当する可能性があります。
浪費による経済的DVはそのお金を配偶者の遊興のためだけに使っていたことを示す証拠が必要です。
そのため、日頃から家計の状況を把握し、記録を残しておくことが重要といえます。
まとめ
生活費を渡さない、働くことを制限する、浪費を繰り返すなどの行為は、経済的DVに該当する可能性があります。
「自分が我慢すればいい」と思い続けてしまう方も多いですが、被害が長期化すると精神的にも経済的にも大きな負担となります。
離婚を考えている場合は、早い段階で弁護士に相談するとよいでしょう。







