一般的に、遺言は遺言者の死亡の時からその効力が生じます(民法885条1項)。しかし、遺言者の死亡後に遺言になんらかの手違いがあり無効となる場合があります。遺言が無効になる場合は①遺言が方式を欠いた場合、②遺言能力のない者が遺言をした場合、③公序良俗に反する遺言内容が記載されていた場合に分けられます。
①遺言が方式を欠いた場合
遺言の中にも自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言とありますが、例えば遺言者が自筆証書遺言を遺す場合には、遺言者が遺言の全文、日付、氏名を自筆し、これに印を押す必要があります(民法968条1項)。この規定に反して例えば遺言の全文をワープロで書くなどした場合は、方式を欠いたものとされ、その遺言は効力を持たないものということになります。なお、自筆証書遺言でも財産目録を添付するものは、その財産目録だけはワープロでもよいということになっています(同条2項)。
②遺言能力のない者が遺言をした場合
遺言能力のない者とは、遺言の内容を理解することができないような人のことを指しますが、民法上は15歳に達しない限り遺言をすることができません(民法961条)。ですので14歳が遺言をしてもその遺言は無効になります。
③公序良俗に反する遺言内容が記載されていた場合
公序良俗に反する内容とは、例えば「Aを殺せ」や「不動産を虚偽申告しろ」といった社会通念上許されない、違法または脱法行為を指示するような内容だと考えてください。遺言も法律行為(単独行為)ですので民法このような内容が遺言に記されている場合には無効となります(民法90条)。
以上が遺言が無効になる場合です。もっとも頻度が高いのは①の場合です。遺言は厳格な様式性を求めるので、弁護士や司法書士といった法律のプロに相談することも有意義だと考えます・
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遺言が無効になるケースとは
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