相続では、原則として法定相続分を基準に遺産を分けることになります。
しかし被相続人の介護や事業の手伝いなど、特定の相続人が大きな負担を担ってきた場合、単純に均等に分けるだけでは不公平になることもあります。
そのような不公平を調整する制度が寄与分です。
今回は、相続において寄与分が認められるケースを解説いたします。
寄与分とは
寄与分とは、被相続人の財産の維持や増加に対して、相続人が無償で特別な貢献をした場合に、その貢献度を遺産分割に反映させる制度です。
長年にわたり介護を続けた相続人や、家業を無給で支えてきた相続人などが対象となる可能性があります。
寄与分が認められると、通常の相続分に一定の加算がされることになります。
相続において寄与分が認められるケース
相続において寄与分が認められる可能性があるのは、以下のようなケースです。
- 長期間にわたる無償の介護を行ったケース
- 家業や事業を無償で支えたケース
- 被相続人の財産を維持・管理し続けたケース
それぞれ確認していきましょう。
長期間にわたる無償の介護を行ったケース
相続人が長年にわたり介護を続け、その結果として施設利用費や介護サービス費の支出を抑えたようなケースでは、寄与分が認められる可能性があります。
ただし、一般的な親族としての付き添いや短期間の手伝いでは足りず、無償性や継続性が重要な判断要素となります。
家業や事業を無償で支えたケース
被相続人が経営していた商店や農業、会社などを相続人が長期間手伝い、売上の維持や資産形成に貢献した場合も寄与分が認められる可能性があります。
単なるアルバイトとして対価を受け取っていた場合は寄与分として認められにくく、あくまで無償性や特別な貢献がポイントになります。
被相続人の財産を維持・管理し続けたケース
空き家や土地、不動産などの管理を長期間にわたって行い、資産価値の低下を防いだ場合も寄与分が請求できることがあります。
たとえば修繕や清掃、賃貸管理などを無償で継続していたような場合には、被相続人の財産の維持に貢献したと評価される可能性があります。
まとめ
寄与分が認められるためのハードルは高く、相続人同士の対立につながることも少なくありません。
介護や家業の手伝いなどを長年続けてきた場合でも、必ず寄与分が認められるとは限らないため、早い段階で法的な見通しを確認することが重要です。
不安がある場合は、なるべく早めに弁護士に相談することをおすすめします。






